当教室でMOS対策コースを学ぶ方の中には、初心者の方がたくさんいらっしゃいます。
そんな皆さんが苦労していらっしゃるのが、「パソコン用語」「カタカナ用語」をどう理解するか、ということです。「プロパティ」「書式」「数値の書式」「インデント」「オブジェクト」などなど……
ちゃんと意味が分からないまま「なんとなく」使ってらっしゃる場合も多いですね。
実務でワードエクセルを使うときもそうですが、特にMOSの資格試験を受ける時などは、こういった用語の意味をちゃんと理解しているかどうかで、点数が違ってくる場合があります。
これからワード・エクセルを学ぼう、MOSの資格に挑もう、という方に、参考になれば幸いです。
「プロパティ」って何??
この画像のように、ワード、エクセル、その他パソコンのファイルには、すべて「プロパティ」というものが設定されています。MOSの試験では、「ファイルにプロパティを設定する」という問題も出ます。
では「プロパティ」っていったい何??ということなんですが、当教室ではいつも、こんなご説明をします。
例えば「(インストラクターである)私のプロパティって何?」といいますと、
私のプロパティ:「身長 16〇センチ」「体重 6〇キロ」「年齢 4〇歳」「髪の毛の色 黒」「メガネ あり」
そうすると、ある生徒さんがこうおっしゃいました。
「ああ! 『プロパティ』って、『プロフィール』ね!!」
そうですね。「プロフィール」と言った方が分かりやすければ、それでも構いません(*´ω`*)!! とお答えしました。
「プロパティ」はふだん使わない言葉なので、ふだん使う言葉に置き換えて「プロフィールみたいなもの」と理解するのは、私はまちがってないと思います。
ただし、東京オリンピックで来日された外国人の方に、自己紹介をしようとして
「マイ プロパティ イズ……」
とはじめると、英語のproperty = 財産 という意味もあるので、
「なんでこの人、自分の財産の目録を説明しようとしてるんだろう……」
と思われますので、ご注意ください……
「書式」ってなんのこと??
「書式」という言葉も、こんなふうによく出てきますが、「何か分からないような、分からないような……」言葉ですね。
ワードやエクセルで、「書式」といえば、「そこにある文字の内容以外の、すべての情報」を指します。
文字の色、大きさ、フォントの種類、罫線などですね。いまの画像でいいますと「オレンジ色」「フォント:Meiryo UI」「サイズ:10ポイント」などの情報です。
「書式コピー」って、一体何をするボタンなの?
経験上、一番分からなくなるのは、「書式コピー」をする時ではないかと思います。
普通の「コピー」とは違うのですが、では一体、何がコピーされるのか??
そんなとき、よくこういうご説明をします。
「書式コピーをしても、書いてある文章は変わりません。変わるのは、色とか、大きさとか、罫線が引いてある・引いてないとか、そういうことだけです」
すると、またある生徒さんが、こうおっしゃいました。
「ああ! 書式って、『雰囲気』のことね!」
そんな感じです!!(*´ω`*) 要するにそういうことです!!
正式な言葉でなくても、意味するところが正確にイメージできれば、操作は確実に行えますね。なまじ分かりにくい言葉を暗記するよりも、そっちの方が「その方にとっては」正しい場合もあります。
もちろん、MOSの試験の問題文には「書式」と書いてあるわけなんですが、その「ああ! 」と分かったときの感覚を思い出して、正しい操作ができれば、合格に一歩近づきます!
「数値の書式」について
「書式」の中でも、エクセルでは「数値の書式」というのが別に存在しますのでややこしいのです。
「書式コピー」をすると「数値の書式」もコピーされますので、広い意味で「書式」の中に含まれます。
違うのは、「数値の書式」を変えると、そのセルに表示されている文面そのものが変化する、ということです。
この画像のA列のセルには、すべて「42725」という数値が入っており、「数値の書式」だけを順番に変えてあります。
入っている数値は全く同じなのに、「数値の書式」を変えると、文面がどんどん変化しているのが分かりますね。
「書式」のことを「雰囲気みたいなもの」と理解する場合は、こういうものも含めた「雰囲気」だと理解するようにして下さいね。
「インデント」って何のこと??
「インデント」という言葉も、なんとなくは分かるけど分かりにくい言葉のひとつです。
英語の「indent」の意味は、「のこぎりの歯のような、ぎざぎざの」っていう意味もあるんですって。そういえば、インデントした文書のはじっこはギザギザになってますが……
正式には「字下げ」という訳語があるんですけど、それだと、「タブ」と区別がつきにくいんです……
「インデント」は、段落の頭から丸ごと字下げする。
「タブ」は、段落の途中の好きなところから字下げする。
なので
「インデント」→「頭下げ」みたいなものだね!
「タブ」→「文字ジャンプ」みたいなものだね!
っていうふうに、覚えてみるのも案外いいかもしれません。
「オブジェクト」って一体なに?
最後に、このよくわからない言葉「オブジェクト」って、一体なんなんでしょうね?? というお話です。
あまり面白くない説明をしますと、「ワード・エクセルなどで、本文とは別に挿入されているもの」といった言い方になるんですが・・・
皆さんご存知の、これ、ありますよね……
U・F・Oです……これ実は U(アンデファインド、未確認) F(フライング、飛行) O(オブジェクト、物体)ということで、「未確認飛行物体」といいますが、
最後の「O(物体)」は、「オブジェクト」なんです!!
だからまぁ、
「UFOみたいに、文書の上をヒュンヒュン飛び回れるやつ!!」って思ってもらっても、いいんじゃないでしょうか。
実際に、ワードやエクセルのオブジェクトは、マウスで自由に移動できますしね。仕事の書類の上を、UFOがヒュンヒュン飛んでるってイメージするのも、意外と楽しいかもしれません。
用語の意味、分からないよりは、分かってMOS試験を受けましょう!
当教室には、なぜか他教室でMOS試験対策を習ったことのある方が、たくさん来られます。そして、多くの方が「一回習ったんだけど、忘れてしまった……」とおっしゃいます。
私は、ワードエクセルの使い方というものは、「細かいところを忘れても、大切なところを理解していれば、画面を見たら思い出す」ものだと思っています。
それが思い出せないのはつまり、駆け足で学習したために、テキスト通りの順番でしか操作を覚えられなかったのではないでしょうか。
試験問題は、いまご紹介したような用語を使って出題されます。テキスト通りの文面ではなく、毎回パターンは違います。
そんなとき、言葉の意味をひとつひとつきちんと理解していれば、その場で意味を読み取って、機転を利かせることもできます。
- テキストの操作はだいたいできるのに、MOSの模擬試験ではどうしても700点に届かない、という方
- MOSの模擬試験の点数が、問題によって900点になったり600点になったり、浮き沈みの激しい方
こんな方は、いちど基本に立ち戻って、「なんとなく」飛ばしてきているところを学習しなおしてみてはいかがでしょうか。
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