みんな使ってる電子メール。
ToやCc、Bccなど、宛先の設定には、いろいろ気を使います。
つけ間違いで事故も起こってます。
本記事では、電子メールの
- To, Cc, Bccの設定によって、メールがどのように届くのか
- 届いたメールに、返信した場合の動作はどうなるのか
改めて検証してみます。
検証の環境について
検証は、次の5つのメールアカウントで実施しました。
- Exchange Online + Outlook (1)
- Exchange Online + Outlook (2)
- Gmail (ウェブ版) (1)
- Gmail (ウェブ版) (2)
- Yahoo!メール(ウェブ版)
メールクライアントによって挙動が違う例があり、手元で可能な限り検証をしてみました。
本当は、もっといろいろ試すべきなのですが、今回は5つでやめにします。
もし追加のテストを実施出来たら、この記事に追記します。
Toに宛先全員を入れた場合の届き方、返信のされ方
まず、Toに宛先全員を入れた場合です。
全員に同じメールが届きます。
Toに宛先全員→届いたメールに「返信」した場合
届いたメールに「返信」した場合は、もとのFromだけに返信、となりました。
Toに宛先全員→届いたメールに「全員に返信」した場合
続いて「全員に返信」した場合はどうでしょうか。
Outlook、Yahoo!メール で受信→全員に返信すると、元メールのfromと、自分以外のすべてのToに返信、となりました。
Gmailで受信→全員で返信すると、元メールのFromに返信、自分以外のToはCcに入る、となりました。
Toに加えて、Ccを入れた場合の届き方、返信のされ方
次に、Toに全員入れずに、Ccに入れた場合を見ていきます。
「Cc」とは、”Carbon Copy”、カーボンコピーの略です。
上から書くと下にもう一枚複写されるタイプの書類を「カーボン複写」といいますが、これと一緒ですね。
「誰かにあてたメールのコピーを、相手にも分かる形で他の人に送る」ということになります。
この送り方でも、全員に同じようにToやCcが入った状態で届きます。
Ccに入れたメールアドレスも、受信者全員に公開された形となります。この点は、全員をToに入れた場合と何ら違いはありません。
ですので、公開してはいけないアドレスをCcに入れてしまわないよう、注意が必要です。
結局ToとCcは同じなのか?
では、ToとCcは結局同じことなんじゃ!? という気もしますが、メールから読みとれる意図、趣旨、という点では違いがあります。
やはりToに入れた人が本来の宛先だという意味になるでしょう。
Toで受信した人が、「返信」した場合
本来の宛先としてToに入った人が、受信したメールに「返信」した場合の挙動を確認しました。
Ccが入っていても、元々のFromだけに返信する動作になりました。
Toで受信した人が、「全員に返信」した場合
次に、同じようにToで受信した人が、返信ではなく「全員に返信」した場合の挙動をみます。
この場合は、元々のFromに対する返信となり、Ccはそのまま同じものが保持されました。
Ccで受信した人が、「返信」した場合
次に、Ccとして受信した人が「返信」した場合の挙動を確認しました。
元々のToやCcは無視されて、元々のFromだけに返信する動作になりました。
Ccで受信した人が、「全員に返信」した場合
Ccで受信した人が、返信ではなく「全員に返信」した場合はどうでしょうか。
ほとんどの場合は、元々のFromとToの両方がToに入って返信、Ccには自分以外のCcが入りました。
Gmailから「全員に返信」した場合は、もとのFromがだけがToに、もとのToと、自分以外のCcがCcに入りました。
Toに加えて、Bccを入れた場合の届き方、返信のされ方
最後に、「Bcc」を入れたメールについて検証します。
「Bcc」は”Blind Carbon Copy”、ブラインドカーボンコピー、の略です。
Ccと同じように、コピーがBccの人に送られますが、Ccとの違いは、受信者にBccの存在は分からないような形で送信される、ということです。
Bccで受信した本人にもBccは表示されていないため、「自分あてじゃないのに、なんで自分に来てるの!? 」というような見え方になります。
Bcc入りメールをToで受信した人が、「返信」した場合
Bccが入ったメールをToとして受信し、「返信」した場合の挙動を確認しました。
元々のFromだけに返信する、という動作になりました。
Bccは公開されないコピーですから、一対一のメールのやり取りと何ら変わりません。
Bcc入りメールをToで受信した人が、「全員に返信」した場合
次に、Bccが入ったメールをToとして受信した人が「全員に返信」した場合はどうでしょうか。
「全員に返信」しても、元のメールのFromだけに返信されました。
Bccの宛先は、ないものと扱われているわけですから当然ですね。
また、この操作はOutlookのみ可能でした。GmailとYahoo!メールにおいては、そもそも「全員に返信」というボタンそのものが表示されませんでした。
Bcc入りメールをBccで受信した人が、「返信」した場合
こんどは、Bcc入りのメールをBccとして受信した人が、「返信」した場合をみてみます。
自分から、元のメールのFromだけに返信されました。
Bcc入りメールをBccで受信した人が、「全員に返信」した場合
最後に、Bcc入りのメールをBccとして受信した人が、「全員に返信」した場合をみてみます。
「全員に返信」すると、元のメールのFromとToの両方がToに入り、返信されました。
また、この操作はOutlookとGmailのみ可能でした。Yahoo!メールにおいては、「全員に返信」というボタンそのものが表示されませんでした。
おまけ:「相手から返信が来る前に返信する」操作ってどうすれば?
先日、一対一のメールのやりとりに関して、こんなご質問がありました。
ふつう、メールのやりとりはこんなふうになります。
ところが、例えば
田中氏が、部長に「順調に進んでおります」と返信した後になって、「やべっ、そういえば順調じゃなかったじゃん」と気づいた場合のことを考えます。
すると田中氏は、部長から返信がくる前に、自分からもう一度、部長に返信する必要がでてきます。
このときの操作は、どうすればよいでしょうか?
「自分の返信に対して、再度返信ボタン」の操作が問題に
多くのメールクライアントでは、自分自身の返信に対して、再度「返信」ボタンを押しても、正しく相手に返信されるようですが、
Outlookの場合だけは、自分自身の返信になってしまうようです。
新規メールを作って送ればいいようにも思いますが、それだと、スレッドが切れてしまいます。返信メールの下についている過去の返信が、なくなってしまいますので、流れが分からなくて困ることもあると思います。
こんなとき、どうすればよいでしょうか?
Outlookでは「全員に返信」が有効
いろいろと試した結果、Outlookでは、2度目の返信の際には「全員に返信」を押すとよさそうだ、ということが分かりました。
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