お店や会社で、「LINEの友達追加で割引!」なんていう告知を見ることが、とても多くなりましたね。
「LINE友達追加でスタンププレゼント!」と言われると、ついスタンプほしさに、その会社と「友達」になってしまったりします。
ネットで検索しますと、
「LINEを使っていかに集客するか」
といったセミナーやサービスがたくさん出てきます。
ですが、最近、パソコン教室で皆さんとお話していて、
そんなLINEを使ったマーケティング(営業・宣伝)は、そろそろ「曲がり角」、限界が見えてきたかな・・・
と、感じることがありました。
今回は、それを記事にしていきたいと思います。
多くの方が「うっとうしい」と感じ始めている「LINE公式アカウント」
「LINEのお友達登録で、スタンププレゼント!」
「LINEを登録して、お得な情報をゲット!」
そんなうたい文句で、さまざまなLINE公式アカウントを登録した方から、次のような相談が、当教室に入り始めています。
- 「スタンプをもらったら友達解除しても大丈夫なんですか?」
- 「うっとうしいから、解除する方法を教えてもらえませんか?」
- 「受信してもいいけど、いちいち通知音がなるのはうっとうしい。止められませんか」
「LINEは確実に読んでもらえる」でもそれは、送り手の都合にすぎません
集客・宣伝にLINEを使うと、メールマガジンなどを使うよりも、いろいろメリットがあると言われています。
- メールはアドレスが変える人もいるが、LINEアカウントはほとんど変えない
- メールだと、自動的に「迷惑メール」に振り分けられてしまうことがあるが、LINEは大丈夫
- メールは、届いても埋もれて読まれないこともあるが、LINEはほぼ確実に読まれる
しかし、これって送り手の都合にすぎないですよね、当たり前ですけど。
これが、今、受け取る側から見ると、人によっては耐え難いストレスになりはじめています。
- もうメッセージはいらないから止めたいのに、止め方が分からない
- 今すぐ読むつもりはないのに、未読の通知が消せなくてうっとうしい。
そう、「売り手」のマーケティング手段としてのLINEは、明らかに、いくつかの「メリット」が「デメリット」に変わり始めています。
結局、LINEは、買い手側が欲しい時に欲しい情報を手に入れる手段、とは、やっぱり言えないんです。
売り手側が、今届けたい情報を「今読ませる」手段、です。あくまでも。
多くの会社が使うことで、「うっとうしい」と感じられるように
LINEを利用する企業・お店が増えてきて、一人一人の友達登録件数もどんどん増えています。
すると、ひとつひとつの企業は、ほんの少ししかメッセージを送っていなくても、
ぜんぶあわせると、ほぼ毎日何通も宣伝のLINEが来るような状態になり、
- 「ああめんどくさい」
- 「通知がうるさい」
と、なってしまいます。
いちど、そういう思いをした方は、もうLINEの友達登録じたいを、する気がなくなってしまいますね。
「LINEの友達登録」の「距離感」
そんなふうに、うっとうしがられることが増えてきた、企業・お店のLINEなんですが、
そうなってしまう要因のひとつとして、
- 「LINEで友達になる」ことの「距離感」を見あやまっている
ことがあるように思います。
LINEで友達になる、ということは、メールマガジンの登録と違うのです。
宣伝のメッセージが来ると、毎日使うLINEの、目立つところに赤い通知が出ます。
でっかい通知音も鳴ります。
その音が鳴ると、家族や大事な人からのメッセージかもしれないから、LINEを開かざるを得ません。
つまり、
- メールマガジンの登録=「私にお知らせをメールしてもいいですよ!」
- LINEの友達登録=「私にLINEしたらすぐ読みますよ!」
という大きな意味の違いがあり、
「LINEで友達登録する」=
家族や大事な人、親しい友達と、そのお店や会社が同列になってしまうのだと思います。
ですから、
レストランのテーブルの上に、ちょっと「友達登録してね!」と書いてあったり、
通販サイトのすみの方に、ちょっと「友達登録でクーポンゲット!」と書いてあったりする程度で、「友達登録」してしまうのは、
道端で会った人とかたっぱしから友達になるようなものです。
本当に気に入ったお店・会社だけ「友達登録」がいいのかも……?
このように考えると、じっさいに友達登録する価値があるのは、
- 本当に気に入ったお店
- いつも使っている常連のお店
だけなのかもしれません。
ちょっと立ち寄っただけのお店や、スタンプがかわいいだけの知らない会社から、毎週のようにLINEがくると、これは「うっとうしい」となりますが、
お気に入りのお店や、いつも行っているお店なら、LINEが来なくてもネットで情報を見たりすると思います。そこにLINEが来れば、「手間がはぶけてちょうどいい」ということになりますね。
そんなわけで、当店はLINE@を公開していません。
そんなわけで、当店のLINE@は存在しますが、非公開です。
教室に来られた方、入会された方の、連絡用として使用しています。
メールと違って、読み落としがありません。レッスン中だと電話は出られないことがありますが、LINEなら確認できます。
受講生の皆さんも、予約やキャンセルに気軽に使ってくださっています。
とても便利で、大変重宝しています。
「ブロック」「通知オフ」機能の充実に期待
当店の場合は、継続的に来られる受講生がほとんどですから、特にLINEで宣伝をする必要はありませんが、もし小売りのような業態だったら……流したくなってしまうかもしれませんね。
LINE@は、今あるさまざまな広告媒体をみわたして、「固定客にメッセージを送れる」という意味では、おそらくもっとも便利なメディアだと思います。
おそらく、もっと「ブロック」機能などが便利で使いやすくなれば、欠点は解消するのではないでしょうか。
LINEの「ブロック」「削除」「通知オフ」機能は、いまひとつ使いにくい感じがします。受講生のみなさんからも、よく質問を受けるところです。
マーケティングの観点からは「ブロックされたら終わり」といった言い方をされますが、
むしろ積極的に、「ブロック」「通知オフ」を前提にしたシステムにしてもよいのではないでしょうか?
公式アカウントに関しては、一定期間で未読マークが消える機能なんかも、あるといいなと思います。
コメント