パソコンを遠隔操作する詐欺が流行中
最近、「パソコンで詐欺にあった」という話が複数入っています。
しかも、いずれも「パソコンを遠隔操作されて、いつの間にかやられていた」というお話です。
パソコンの遠隔操作は、サポートサービスで最近よく使われ、ご自分ではなおせないパソコンのトラブルを即座に解決できるので、大変便利なものですが、
一歩間違うと、銀行口座やクレジットカードの操作を完全に奪われ、無制限の被害額を生む詐欺ツールへと変化してしまいます。
この記事では、この「パソコンの遠隔操作」を利用する上での心構えを記していきたいと思います。
実際の事例
- 電話がかかってきて、「インターネットが安くなる、使い方は何も変わりません。遠隔操作ですぐ終わります」と言われて、遠隔操作を承認したら、勝手に契約を変えられた
- どこかのリンクをクリックしたら、支払いをすませないと大変なことになると言われ、電話すると、遠隔操作でやりますというので承認したら、クレジットカードで勝手に高額の支払いをされた
遠隔操作は不正ログイン以上に恐ろしい
自分のパソコンを遠隔操作される、ということは、単なる不正ログイン以上の脅威です。
パソコンには、ひごろ利用するさまざまなサービスの「ID」「パスワード」が保存されています。パソコン自体を遠隔操作されると、これらの情報が使い放題にされてしまいます。
さらに、不正なソフトを埋め込むことも自由自在です。
遠隔操作の前には電話で話していることも多く、たいてい親切な口調で信頼を得るような言い方をしたり、恐怖をあおったりするので、
「パスワードを入れて下さい」と言われて、自分で入れてしまうこともあります。これも、遠隔操作ならではです。
不正アクセスがやりにくくなり、遠隔操作が流行し始めた
こんな詐欺が、どうも最近、大流行しているようなのです。
背景には、不正侵入がだんだん難しくなってきたことがあると思います。
グーグルやアップル、銀行などが、相次いで「二段階認証」「ワンタイムパスワード」を導入し、パスワードを盗んだだけでは侵入できないのです。
「遠隔操作で行います」を許可しないことが大切
こんな方法が流行している今、どうやって防いだらいいでしょうか?
「遠隔操作で行います」は絶対に許可しない
どんなにもっともらしいことを言われても、「遠隔操作」を許可しないことです。
遠隔操作は、さきほど書いたように、自分のすべての情報にアクセスされる可能性のある、大変重大な方法です。
詐欺にあう場合は、遠隔操作の前に、まずは「だまされて」いるわけですから、
- この操作を完了しないと、パソコンがとてもまずいことになる
- こんなトラブル自分では絶対直せない。どうしたらいいんだろう。
こんな心理状態になっています。
ですから、「遠隔操作でやります」と言われると、「あっそれは助かる、ぜひお願いします!」と思ってしまうのです。
そこをぐっと踏みとどまって、「遠隔操作を申し出たこと自体がおかしい」と考えて下さい。
それが逆に、詐欺を見破るきっかけとなりえるのです。
遠隔操作は、かならず「許可」「承認」操作が存在します
遠隔操作には、必ず「許可」「承認」の操作が存在します。それなしにいきなりパソコンが乗っ取られるというのはめったにありませんし、ウイルス対策ソフトはそういうものはほぼ防いでくれます。
逆に、「許可」「承認」があるからこそ、ウイルス対策ソフトのチェックを受けずに、あなたのパソコンに詐欺師が侵入してくることができるのです。
この「許可」「承認」のところで、「本当に大丈夫か?」といちど考えて下さい。簡単に「許可」「承認」のボタンを押さないようにしてください。
(遠隔操作しないなら大丈夫、ということではありません。)
「自分で申し込んだ遠隔操作」だけを利用しましょう
とはいえ、実際に助けになるサポートサービスで遠隔操作を実施しているところも多いです。当教室でも、ご訪問が難しい場合、簡単なトラブルの場合には遠隔操作による修理を実施しています。
「自分で申し込んだサービス」の遠隔操作はどれなのか、どういう手順で、どういう画面なのか、しっかり確認してください。
そして、その画面だけを信用するようにしましょう。
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