強力な感染力をもつ、コロナウイルス(SARS-CoV-2)が、いよいよ日本でも感染爆発を起こそうとしています。
当教室は、東京都における感染者数の増加ペースが急増を示した4月5日の時点で、東京を中心とする指数的な感染爆発は避けられない、と判断し、独自に緊急事態とみなして教室閉鎖を行いました。
3月のなかばくらいまで存在した、「コロナ前」のなごやかな教室風景は、もはや「古き良き大切な思い出」になりました。お互いに未練はあるでしょうが、今は現実を見て、一人でも多くの方が命を失わないで済む道を、一日でも早く実際に進むことだと考えています。
当教室はなぜ4月5日の時点で、教室閉鎖を判断したか
当教室は、政府が緊急事態宣言を出す3日前の時点で、独自に緊急事態と判断し、教室閉鎖に踏み切りました。
そのとき判断の決め手となったのが、こちらのグラフです。
都道府県ごとのシミュレーションによる検討 | 横浜市立大学 佐藤彰洋教授の研究内容サイトより
今は新しいグラフに変わっていますが、4/5時点でこのようなグラフと文言が掲載されました。
「東京都において、2020年4月1日時点のモデル推計で仮定しました感染拡大の予想値より、感染拡大が指数的に増加して乖離していることを2020年4月3日から確認しました。2020年4月1日までのデータから推計されたパラメータ(増加傾向)で計算される増加傾向以上の増加速度で今後感染者確認数の指数関数的増加が生じます。現在モデルパラメータの再計算を行っています。」
この再計算の結果、当初予想より5日早く、指数的増加が始まってしまったとのことです。
直前まで、「席数を減らした営業」を検討していました
実はこのデータを見るまでは、当店でも
- 席数を減らし、間隔をあける
- 隔壁の設置
- 毎時間の消毒
という方法での営業継続も検討していました。
しかし、このデータを見た時に、このような方法では急激な感染者数の増大に対応できず、皆さんを教室での感染の危険にさらしてしまう、と判断しました。
さらに、感染者数が指数的に増加していくとき、そのグラフの「頭を叩く」には、「人との接触を8割減らす」必要があるという指摘がすでに出ていました。
これは、「本当は6割だけど余裕をみて8割」という話ではなく、確実に8割減らさなければ、膨大な感染者が発生し、多くの人が死ぬ、という意味です。
「人との接触を8割減らす」には閉鎖しかないと決断
以上のデータと予測を総合的に判断し、当教室としては、「人との接触を何としても8割減らすには、教室閉鎖しかない」として、教室閉鎖を決断しました。
「教室閉鎖」の波紋
5月6日で終わるなんてことはあり得ない
教室閉鎖の3日後に、政府から「緊急事態宣言」が出ました。続いて、10日に東京都から「営業自粛要請」が出ました。
「緊急事態宣言」は現在のところ5月6日までとなっているのですが、当教室はもう、そんな日程のことは考慮しておりません。
現時点で、「接触8割減」は実現不可能だと判断されるからです。
新型コロナウイルスとの戦いは、少なくとも1年つづくと考えています。
教室の判断に対する、皆様のさまざまな反応
受講生の皆さんからさまざまな感想やご質問が寄せられています。
- 「終息がいつになるか、全く分かりませんものね…」
- 「何となく覚悟はしていて、月謝等どうしようかと思っていました。教室に通うのが楽しみだったので遠隔操作が出来るなら、待っています。」
- 「ツイッターフォローさせていただきました。情報がよくわかりありがたいです。」
- 「いつごろ再開できそうですか?」
- 「長期間、再開できないようであれば、いったん退会を考えています。」
当教室の判断は、
いま現在の日本には、私たちにも、政府にも、誰にもこの新型コロナウイルスの感染を止める力がないと考えています。
5月6日に元通りになるなどということはまずなく、出し遅れた対策を次々と打ちながら失敗し、最終的にワクチンが多くの人にゆきわたるまでは、現在のような生活が続くと考えています。
というものです。
「経済のために、人が死ぬ判断をする」ことはしてはならないと考えます
現在、日本で行われているさまざまな対策はすべて、
「できるだけ経済を回しながら感染症対策をする」
という基調で行われています。
その結果、本日時点の報道をみても、首都圏の各駅で60%程度の乗降者数減にとどまっています。関西圏では、ほとんど人が減っていない駅もあるそうです。
「接触8割減」なんて、到底無理な相談だったというわけです。
接触を8割減らすということは、
- 「できるだけ家にいるけど、仕事の人は仕方ない」
- 「家にいなきゃいけないのは分かってるけど、少しくらいいいじゃない」
では絶対に達成できないのです。
筆者個人としては、これは、
「生きるための最小限度の経済に絞りながら、最大限の感染症対策をする」に転換しなければ、感染増の「頭を叩く」ことはできないと考えています。
もういちど、最初にあげたこちらのサイトを見てみます。
都道府県ごとのシミュレーションによる検討 | 横浜市立大学 佐藤彰洋教授の研究内容サイトより
若干、緑の点が下にずれているのは、外出自粛の効果とみられるということですが、
たったこれだけしか効果が出ていません。そして、4/15ごろには東京都だけで感染者数が4000人に迫ろうとしています。
すでに、中央省庁や役所、医療関係、警察にまで感染者が出て、社会機能そのものに影響が出始めています。新規感染者は救急搬送されても行き場がなく、どこにも収容できないといった悲鳴も聞かれます。
このような状態が続けば、「経済を回すつもりが、感染者が増えて経済どころではなくなる」という、完全に本末転倒な事態になることは明らかです。
「コロナ前」にはもう戻れない
ここに、「コロナ前」に撮影した、当教室の宣伝用の写真があります。
今の私たちの状況でこれを見て、どのように感じますか?
「賑わっていて楽しそうだなあ」と感じるかもしれませんが、
「今だったら怖くてこんなところにいられないなあ」とも感じないでしょうか。
もはや、私たちは「コロナ前」には戻れない。その覚悟を決めるべきなのです
「コロナ後の世界」はどんな世界なのか
まだ感染の終息なんてはるか先、今の対策が全部中途半端で、間違っていることが実例をもって判明して、そのはるか先にしかありません。
教室としては正直、なかなかつらい教室閉鎖です。新規の生徒さんがたくさん来られるはずの3月、4月をコロナにやられたわけですから、売り上げは激減しています。そこへきて教室閉鎖なんかやったら、普通は廃業です。
それを意地になってもちこたえているのは、「コロナ前」に知り合った皆さんに、「コロナ後」もお役に立つ教室とは、いったい何なのか、できるならそれになりたい、と考えているからです。
そのために、今、毎日、家族の安全を守りながら、情報収集をし、政府発表だけ見ていては分からない未来のことを、少しでも早く、少しでも的確に、情報発信したいと考えています。
「コロナ後の世界はどんなものか」それを知るためには、感染爆発がはじまったこの状態で、誰がどんなことを言い、どんな真実やどんなウソが、どんなごまかしや、どんな未練が渦巻いているのかを知ることだと思います。
少しずつ「コロナ後」に脱皮していく日常生活
例えば今まで、接客業といえば、元気に大声で「いらっしゃいませ!」と言うことが美徳とされてきたし、お客様もそれを求めていたと思います。
ところがどうでしょうか。今の状況では、マスクもしないでお客様に至近距離で大声を張り上げるなんてとんでもないことです。私だったらすぐさま走って逃げます。
また、これまでであれば、買い物の楽しみとは、同じ物でもより良い物、気に入った物を探したり、より安いものを探したりすることだったと思いますが、
最近は、マスクや消毒用品など、「ないより良い」と、少し色が気にくわなくてもさっと買います。ルミネも閉店中だし、志木のマルイも閉まっています。西武池袋本店も今日感染者が出て臨時休業すると報道されました。
いつか再開するだろう、5月になれば、6月になれば・・・そんな希望はもう捨てましょう。いまの対策内容では、そんな短期間で終息することは考えない方が現実的だと思います。
私たちは、このような世界でこれから当面、暮らしていくことになるのです。
感染症が変える社会観
感染症が、私たちに教えてくれたことが、すでにたくさんあると思います。
- えらい人も、えらくない人も、コロナの前には一人の感染者でしかない
- 生産者も、消費者も、互いに一人の感染者でしかなく、どちらが感染しても今まで通りには生きられない
- 政府がどうにかしてくれる、と思っているうちに、政府が感染してしまう
今まで当たり前のように感受してきた価値観が、感染症の力で大きく変えることを余儀なくされようとしています。
しかし、それは果たして悪いことでしょうか。
- 人と人は平等であること、所詮人は一人では生きられないこと、
- 人類規模の大きな課題の前には、皆で心を合わせなければ立ち向かえないこと、
- 一部の人が割を食って死ななければならない社会であってはならないこと
そんなことが、今まで当たり前でなかったことが、今問われているのだと思います。
当店は、たかが一パソコン教室ですが、パソコン・スマホを通して、皆様の人生と向き合ってきたつもりです。
その誇りにかけて、この新型コロナウイルスとの戦いを、皆様とともに、戦っていきたいと思います。
全力を尽くしますので、皆さま応援どうかよろしくお願い致します。月謝の扱いにつきましては、近日中に正式なリリースを出しますが、当教室を応援する気持ちで継続できる方は、ぜひ継続をお願いいたします。
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