セミセルフレジは感染防止対策になるというのは本当か

セミセルフレジは感染防止対策になるというのは本当か スマホ・タブレット
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セブンイレブンのレジが、順次、セミセルフレジに置き換わっています。

セブンイレブン、セミセルフレジを設置、1日約7時間の業務削減に _小売・流通業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】
セブン-イレブン・ジャパンは7月29日、セミセルフレジを導入すると発表した。9月以降、全国のセブン-イレブン店舗に順次導入を開始、2021年8月までに全エリア _ セブンイレブン、セミセルフレジを設置、1日約7時間の業務削減に _ 小売・流...

セミセルフレジはもともと、レジ待ち時間の改善や、レジ締め業務の軽減などに効果があるとされてきました。

ところがここにきて、「感染対策に役立つ」とする記事が目立っています。さらに「非接触決済とあわせて」という言葉も目立ちます。

当店近隣のセブンイレブンもこれに置き換わってきたため、実際に使ってみたのですが、

これは本当に感染対策に役立つのだろうか?

と、疑問に思う点が多々ありました。

疑問に思った理由と、「レジでの感染対策」について、書いてみたいと思います。

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セミセルフレジで発生する「接触」を検証する

セミセルフレジが「感染対策に役立つ」とするならば、それは「接触感染の防止」に役立つという意味だと思われます。

そこで例として、セブンイレブンのレジで客側・店員側、そして「不特定多数」が、それぞれ何に触っているのか、従来のレジと比較してみたいと思います。

不特定多数と共通して接触する部分が、感染原因となり得ると考え、比較のため太字下線で表示してみました。 商品に関しては、不特定の人が触っている可能性はありますが、「多数」とまでは言えないと思いますので、細字のまま下線としました。

現金決済の場合の接触範囲

従来型レジ

  • 店員側
     レジキー・かご商品・レジ袋・キャッシュトレイ現金
  • 客側
     かご商品・レジ袋・キャッシュトレイ現金
  • 不特定多数
     かごキャッシュトレイ現金(・商品)

セミセルフレジ

  • 店員側
     レジキー・かご商品・レジ袋
  • 客側
     かご商品・レジ袋・タッチパネル現金挿入口釣銭口現金
  • 不特定多数
     かご・現金挿入口・タッチパネル現金挿入口釣銭口現金(・商品)

セミセルフレジでは、店員側の感染要因は、ほぼ「かごだけ」になっているのが分かります。

対して、客側の感染要因は逆に増えているようにしか見えないのです。

これは、非接触決済(電子マネー決済)の場合はより顕著になります。

非接触決済(電子マネー決済)の場合の接触範囲

従来型レジ

  • 店員側
     レジキー・かご商品・レジ袋
  • 客側
     かご商品・スマホ・レジ袋
  • 不特定多数
     かご(・商品)

セミセルフレジ

  • 店員側
     レジキー・かご商品・レジ袋
  • 客側
     かご商品・レジ袋・タッチパネル・スマホ
  • 不特定多数
     かご・現金挿入口・タッチパネル(・商品)

店員側は確かに感染対策になっており、従業員を守る意味では大変意義深いものです。
しかし、客側ではタッチパネルが感染要因として増えているのがお分かりいただけますでしょうか。

実際にセブンイレブンで決済してみて非常によく分かったのですが、

従来型レジでは、何も触らないで買い物できていたのに、セミセルフレジでは、タッチパネルを触らなければ買い物ができないのです。

店側で操作してもらえる場合も

実は、セミセルフレジも、お店側に操作してもらえる場合があります。

セブンイレブンの場合は、ほぼすべての操作が店側でできるようです。現金投入後の「OK」が店側では押せないかもしれません。それ以外は実際に試したところ、やってもらえました。

そうすると、旧レジと同様に、完全非接触で支払うことも可能です。

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タッチパネルは感染源として見過ごされやすい

コロナ感染がはじまった初期に、「スマホを拭きましょう」ということが盛んに言われました。それは、多くの方にとってそれが「盲点」だったからではないでしょうか。

実際に、タブレット端末の画面が「スキ」となって院内感染が発生した事例がありました。

手すり・ドアノブ消毒は徹底したのに…大分の院内感染、盲点になった感染経路
【読売新聞】 新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生した国立病院機構大分医療センター(大分市)は7日、外来診療の一部を再開した。厚生労働省クラスター対策班は、職員らが共用するタブレット端末や休憩室で感染が広がった可能性を指

手すりもドアノブも、みんなで必死に消毒したのに、タブレット端末を消毒していなかったということです。

すでに「非接触」タッチパネル導入に踏み切った業種も

そんな中、すでにこの点に着目し「非接触」タッチパネルの導入に踏み切った業種もあります。

受付に券売機、エレベーター……「触らず操作」で感染リスク低減
コロナ禍の収束が見えない中、商業施設などで「非接触操作」を導入する動きが広がっている。AI、静電容量、赤外線……。「触らず」に操作する技術を実現しようと各社は工夫を凝らす。触らない操作で感染リスクを低減する技術革新は、ニューノーマルとなる可...

画面を触ったことを検知するのではなく、指の動きそのものを検知して、操作を判定しているようです。

モーションセンサーを使えば触らなくても検知ができる

最近ではモーションセンサーが発達し、VTuberの動きなどはそれで制御されています。中でも手軽なこの機種などは、価格も一万円台です。

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「非接触決済」なのに接触が発生する不条理

多種多様な決済手段の選択のために接触が発生するという、本末転倒な場面が多く見られます。

本記事ではセブンイレブンのセミセルフレジを例として挙げましたが、他のコンビニチェーンでも、決済手段を選ぶために客側がボタンを押す必要がある例があります。

これらの端末では、感染対策としての非接触決済の意義が、ボタンやタッチパネルによって失われているといえます。

本記事投稿時点で、東京などで感染経路不明者が50%を越えています。

関連ニュースについた医療関係者の方だというコメントには「第3波で入院される方は、特別出歩いてない、出歩いたのはスーパーくらい…という高齢者の方が多くなってきました。それだけ市中感染が深刻化しているのだと思います。」とありました。

感染対策は、普段は万全にできていても、疲れているとき、混んでいるとき、ほかのことに気を取られているとき、かならず隙ができているものだと思います。

せめて、はっきりと分かるタッチパネルや現金のような要因は、考えなくても感染防止できる対策をしたいものです。

コロナ禍の仏 「いつ感染しても不思議ではない」 | 現代フランス健康事情 | 竹内真里 | 毎日新聞「医療プレミア」
今回の原稿より、リヨンからお届けします。  新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、10月30日から仏全土で外出制限が始まった。マクロン大統領の発表は28日夜。準備時間はあまり与えられず、30、31日は、親元に帰る学生らの移動、秋のバカンス先...

「おそらく息子たちは友達に会いに行った先の、高速道路のサービスエリアのファストフード店で感染したのではと推測しています。タッチパネルで注文した後、手指の消毒をうっかり忘れたと言っていたので」。

コロナ禍の仏 「いつ感染しても不思議ではない」毎日新聞「医療プレミア」

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コメント

  1. 波平の隠し子 より:

    最近の仕組みを作る側の立場の人は利己的で利他を考えなくなっている気がします。
    自分たちの安全を確保するために従業員であれば特定少数であるのに対し、他人には不特定多数でしかも毎客に接触させる仕組みにしてしまう考え方を疑います。
    エンジニアや管理監督者でシステムを考える側は客には出入口に消毒を用意しているので消毒しない人が悪いではなく行動学的に感染経路を考えてシステムを構築するべきだと思います。
    この場合、抗ウイルスシートなどを貼っても劣化しないものはありませんから決済方法は店員が選択するのがお互いの現金の接触が減るだけなので一番良いと思えます。
    私はいつもそちらで押してくださいと言っています。

    機械や電気製品はケガをするようなものは消費者を守る法律がありますが災害レベルといわれる新型コロナに対してウイルス感染から消費者を守る法律がないのであってほしいものです。

    • コメントありがとうございます。やはり「そちらで押してください」とおっしゃっているのですね。筆者もそうしているのですが、ある店舗では店長からの強い命令により、店員は押すなと言われているそうで、結局なんと押してもらえず、別の店舗で購入したことがあります。 対策とか配慮と言っても、お仕着せでは結局もとの木阿弥に。新しい知見に基づくフレッシュな対策を行える社会でありたいものです。

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