すでにニュースで流れているとおり、Skypeのサービスが2025年5月5日で終了します。


当店でも、オンラインレッスンはおもにSkypeで実施してきましたので、移行準備をしています。
おそらく多くの方に下記の通知が出ていると思います。


この「詳細情報」を開くと、英語版のヘルプページに飛んでしまいます。
SkypeからMicrosoft Teamsへの移行について書かれた、日本語版のヘルプページはこちらです。
本記事では、実際に移行作業をおこなっている立場から、今後も分かったことを少しずつ追記していきます。
スカイプから、Teamsへのデータ移行が始まりました(3/25)
【NEW】3/25更新
SkypeとTeamsの間で、通話履歴のインポートが実施されました。
手元のTeamsから、以前のSkypeの全履歴が見られるようになり、その相手との通話も可能になりました。



移行の際の画面と操作について、詳しくはこのあとの章をご覧ください。(クリックするとジャンプします)
3/20段階で、Skype Insider(先行リリース版)と Teamsの間で、通話履歴のインポートが実施されており、本記事にはそのスクリーンショットを掲載していましたが、
Insider以外の、正式版Skypeでも始まったため、スクリーンショットをすべて、正式版のものに入れ替えました。
SkypeからTeamsに移行するってどういうこと?
Teams (Microsoft Teams)とは?
Teamsは、Windows 11から標準でインストールされるようになった通話アプリです。
Microsoft Teams | Microsoft Store

Windows 10のときは、Skypeが標準インストールでした。それがWindows 11で変わったので、「移行するんだろうなあ」と漠然と予想してましたが、そのとおりになりました。
Windows 10の方は、上記のリンクからMicrosoft Storeを開いてインストールする必要があるかもしれません。
Windows 11の方は、標準インストールなので、スタートボタンの横の検索窓にこのように入力すると、出てくると思います。

以前、Teamsのアプリは「個人用」と「仕事・学校用」の、同名の2つのアプリに分かれていました。それが、「さすがに分かりにくすぎる」という批判を受けてか、最近、ひとつに統合されました。
アップデートがすんでいないパソコンでは、「個人用」「Personal」「仕事・学校」「Work and school」などとついたものが表示される可能性があります。
その場合、Skypeの代替としては「個人用」「Personal」を開いてください。
そのうちアップデートされて、何もついていないTeamsに差し変わります。
通常、Teamsは最初からサインインされている
Windows 11から、初期セットアップ時の標準動作では、Microsoftアカウントでセットアップを求められるようになりました。
このため、プリインストールされているTeamsを開くと、最初から、その同じMicrosoftアカウントでサインインした状態で開くと思います。
※Windows 11 Proをローカルアカウントでセットアップした方などは、サインインされていないと思います。

「TeamsにSkypeアカウントでサインインする」とは?
SkypeからTeamsにデータ移行するにあたり、さきほどのヘルプページには、このように書かれています。

これはどういうことかというと
Skypeで使うことができたアカウントには2種類あります。
私たちがSkypeで使っているアカウントは、SkypeをMicrosoftが買収した関係で
- 買収以前に取得したSkypeアカウント
- 買収後にサインイン可能になったMicrosoftアカウント
の2種類があります。
TeamsはもともとMicrosoftアカウントのみだった
対して、Teamsの方は、最初からWindowsと紐づいたアプリのため、使用できるアカウントはMicrosoftアカウントのみでした。
Teamsに、Skypeアカウントでもサインインできるようになった
それが、今回の措置により、SkypeアカウントでTeamsにもサインインできるようになったようです。(確認済み)
SkypeでSkypeアカウントを使っていた人→Skypeアカウントでサインイン
SkypeでMicrosoftアカウントを使っていた人→そのまま同じMicrosoftアカウントでサインイン
で良いようです。
Skype→Teams 移行処理開始の通知が開始されました
SkypeからTeamsへの移行処理が始まりました
おそらく、皆さんのアカウントでも、移行処理がはじまったと思います。
Teamsを開いてみてください。Skpeと同じアカウントになっていなければ、いちどサインアウトして、Skypeと同じアカウントでサインインしてみてください。
Skypeからのデータインポートが可能になっていると、次のような画面になると思います。

ここに出ている2つのボタンは、「Teamsでユーザー検索する場合、名前やメールアドレスで検索できるようにするかどうか」かどうかを選ぶボタンです。データをインポートするかどうかの選択ではありません。
どちらをクリックしても、Skypeからのデータインポートは行われます。
ところが、この画面でどちらかをクリックしただけでは、いっこうにデータが読み込まれるようには見えません。

実は、Teamsを再起動する必要があります。
一度Teamsを閉じて再起動しても、何も起きない場合は、設定→一般→言語とたどり「日本語」を選択してから再起動が必要なケースがあるようです。
今後のアップデートで、再起動不要になる可能性もあります。再起動しないでSkypeの履歴がすべて現れた方は、これ以降の操作は必要ありません。
いちどTeamsを閉じて、再度、Teamsを起動すると、このような画面が表示され、Skypeからデータがインポートされたことがわかります。

「続行」をクリックすると、SkypeでMicrosoftアカウントを使用していて、双方の登録名が異なる方だけだと思いますが、次のような画面になる場合があります。

これで、SkypeからTeamsにチャット履歴がインポートされました。

Teams上で、名前やメールアドレスでユーザー検索可能にする設定
最初の通知画面の「プライバシー設定を管理」をクリックすると、次の設定画面が表示されます。これは、Skypeのデータをインポートするかどうかの選択ではなく、名前やメールアドレスでTeamsのアカウントが検索できるようにする設定でした。

名前から簡単に発見されてしまうと、プライバシーの観点からよくない場合は、上の方はオフにしてください。
メールアドレスからも検索されたくない場合は、下のほうもオフにしてください。
両方オフにすると、招待がないかぎり決して発見できない、という形になります。
Teamsの設定完了後に、この設定画面を開きたい場合は、次のようにたどると開くことができます。

連携が済むと、Teamsから発信すると、Skypeにも着信します
データ移行完了後、Teamsから発信すると、相手方ではSkypeにもTeamsにも着信しています。どちらでもとることができます。

両方着信した状態で、片方をとると、もう片方は自動的に着信音が止まります。
通話の相手方が、まだSkypeを使っていても、こちらがわからはTeamsからの発信で大丈夫そうです。
これは、双方ともSkypeで使用しているのと同じMicrosoftアカウントで、Teamsにサインインしている条件でのスクリーンショットです。条件が違うと、もしかしたら両方で着信しないかもしれません。
【要注意】live:.cid.〇〇〇〇形式の「Skype名」では検索不可に
Teamsに移行してみて、一番不便だと思ったのは、従来できていた「live:.cid.〇〇〇〇」形式の「Skype名」によるユーザー検索が使えなくなることです。

まだつながっていないアカウントだけでなく、自分の通話履歴にあるユーザーも探せません。
ユーザー名で検索すると、Teamsでもちゃんと出てきます。

また、相手のアカウントのメールアドレスが分かっているケースについて、メールアドレスで検索しても、たどりつくことはできませんでした。
数名くらいしか連絡先がない場合は、スクロールして探せば十分ですが、当店のように何十人もの方と通話していると、どこにいったか分からなくなりました。
対策として、Skypeがまだ使えている間に、Skypeの方で live:.cid.〇〇〇〇で検索をして、そのユーザのユーザー名を確実に把握しておく作業をおこなっています。

Skypeのときは、同姓や同名の方、漢字表記やローマ字表記の方が混在していても、live:.cid.〇〇〇〇で検索すれば一発で本人にたどりつけるので、いつもそうしていたのですが、それが使えなくなったのは結構困りました。
今後は、正確なユーザ名を控えておき、万一検索結果で同姓同名の方が出た場合は、チャット内容や時期から判断するしかなくなるだろうと思っています。
※一応、Microsoftにフィードバックとして、Skype名で通話履歴を検索させてほしい旨を送っていますが、あまり期待はもてないと思います。
データ移行前の段階で、SkypeからTeamsにスムーズに切り替える方法
SkypeからTeamsにデータ移行が始まりましたが、Teamsを開いても、まだ移行通知が出ないよ、という方もいらっしゃるかもしれません。
まだデータ移行がされていない段階で、これまでSkypeで通話していた相手とスムーズにTeamsに移行する方法は、どうしたらいいでしょうか?
当店で、データ移行開始前に、オンラインレッスンの方に対して行っているのは、
「Teamsに招待」のリンクをSkypeのチャットで送付する方法です。

「Teamsに招待」をクリックすると、次のようなリンクがコピーされます。

このリンクをSkypeのチャットで相手に送り、クリックしてもらいます。
(電子メール、LINE、Messengerなど、他の方法で送付しても大丈夫です。)

相手がリンクをクリックすると、次のような画面になりますので、赤枠部分をクリックすると自動的にTeamsが起動されました。

その状態で、一言チャットを送信してもらうと、当方のTeamsにも相手の名前が現れ、チャットや通話をはじめることができました。

高齢の受講生様だったのですが、スムーズにできたので、たぶん多くの方にとっては簡単な操作で済むと思われます。
※今回は、相手方はMicrosoftアカウントだったので、最初からサインインした状態で開き、非常に簡単でした。相手方がSkypeアカウントの場合は、「一度Microsoftアカウントからサインアウトして、Skypeアカウントでサインイン」という、やや面倒な手間がかかる場合があります。)
また、Skypeの方にも、Teamsに追加された同じ人が別々に表示されました。

※Teamsに招待時に接続していたマシンのSkypeのみに表示されました。別のマシンのSkypeには、従来通り、Skypeでやりとりしていた方のみが連絡先として表示されました。
SkypeからTeamsへのデータ移行が行われた後であれば、招待する必要はなく、自動的にTeamsにSkypeの履歴そのものが表示され、同じように通話をすることができると思われます。
「複数の個人用アカウントはTeamsではまだサポートされていません」
いま、すでにMicrosoftアカウントでサインインしている状態のTeamsに、それとは別のSkypeアカウントでサインインしようとした方は、次のようなエラーが出て追加できないのではないかと思います。

これは、おそらくこういうことだと思います。
もともと、TeamsはWindowsのアカウントと紐づいていて、「いまWindowsにサインインしているMicrosoftアカウントで通話・チャットする」目的で作られたものでした。
↓
そこで、Teamsアプリには、複数のMicrosoftアカウント(個人)を切り替える機能はもともとありませんでした。
↓
今回Skype終了を受けて、Microsoftアカウントとは別にSkypeアカウントでサインインする必要が出てきました。
↓
しかし、おそらく、まだアプリの方の改修がすんでなく、複数のアカウントで同時にサインインはまだできません。(おそらく改修して、できるようにするんだと思います)
いますぐ複数の個人アカウントを使い分けるには!?
おそらく、待てば複数アカウントの切り替えはできるようになると思うのですが、現時点で複数アカウントを使い分けたい場合、
- 案内にあるとおりWeb版のTeamsを使う
- 使い分ける必要がなければ、Microsoftアカウントはサインアウトして、Skypeアカウントの方でサインインして使う
- Windowsそのもののアカウントを複数作って切り替えて、それぞれのTeamsに1アカウントずつサインインして使う
の、いずれかの方法が良いように思います。
ビジネス・学校用アカウントはTeamsに同時サインイン可能です
会社や学校から支給されているアカウントは、個人用Microsoftアカウントとは別物なので、個人用アカウントと同時にTeamsにサインインすることができます。
また、複数の会社・学校用アカウントで同時にTeamsにサインインし、切り替えて使用することができます。
会社用・学校用のメールアドレスを使って、個人用Microsoftアカウントを取得している方の中に、混乱が見られますのでご注意ください。
メールアドレスを入力してサインインするとき、「個人用」「ビジネス用」という選択肢が表示される方が、これに該当します。
この場合、「個人用」のほうは、サインインに使用するメールアドレスは会社・学校のメールアドレスなのですが、会社や学校から支給されたアカウントではなく、「会社・学校から支給されたメールアドレスを連絡先として届け出て作成した、個人用のMicrosoftアカウント」という扱いになります。
Skypeの有料機能の移行について
いっぽう、Skypeの有料機能がどうなるかは、こちらの記事に書かれています。
おもに、Skypeダイヤルパッドと、Skypeで電話番号を取得するサービスが影響を受けます。
このうち、Skype ダイヤルパッドは、Web版Skype、およびTeamsの中でサポートされると書かれています。
Skype番号のサービスは、別のサービスに移行して下さい、となっているようです。
Skypeからのデータの取り出し(エクスポート)
このほか、Teamsに移行する、しないにかかわらず、Skypeからのデータ取り出し(エクスポート)の対応がアナウンスされています。
2026年1月までは、Skypeのデータは消えずに残っていて、取り出せる
Skypeアカウントに登録したメールアドレスに、このようなメールが届いていると思います。

2026 年 1 月まで Skype のデータを利用できます。あるいは、データを削除することもできます。2026 年 1 月までに何の操作も見られない場合、データは自動的に削除されます。
赤で示した部分に、エクスポート方法の説明ページへのリンクがついており、そこからさらに、実際にエクスポートを行うページへのリンクがついています。
エクスポート方法の説明
https://support.microsoft.com/ja-jp/skype/skype-データ操作方法エクスポートまたは削除しますか-84546e00-2fef-4c45-8ef6-3a27f83242cc
Skypeデータ エクスポートページ
https://go.skype.com/export
エクスポートページはこんな感じです。

「要求を送信」をクリックすると、このような画面になります。

見ている間に終わるようなプロセスではないみたいです。当店でも記事を書いている間に終わりませんでした。
ダウンロードできたら、結果をまた追記いたします。
コメント