各社ひかり電話(固定電話)の番号ポータビリティ実現は2025年?

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インターネット回線の契約が多様化して、光回線の「乗り換え」も選択肢が広がっていますね。

特に、最近、「光コラボ」(「光コラボレーション」)といって、NTT東西から回線の卸売りを受け、各社が独自サービスとして一体販売できるモデルが爆発的に普及していることから、

「光回線を乗り換えると安いですよ!」といった電話が、いっぱいかかってくるようになっているのではないでしょうか。

そのとき、気になる点のひとつとして、

ひかり電話の電話番号は、乗り換えたら変わってしまうのか? 番号そのまま移行できるのか?

という点があると思います。

この記事では、このような「ひかり電話の番号ポータビリティ制度」について、まとめています。

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光回線のサービスは、大きく3つに分けられます

まず、光回線サービスには、実は大きく次のような区分があります。

NTT東西が提供する「フレッツ光」

まずは、NTTの「フレッツ光」です。

このサービスは、NTTの敷設した光ファイバー網をもちいて、NTT東日本/西日本が直営しているものです。

フレッツ光のサービスは、

  • 光回線の部分はNTTが提供し、
  • そこからインターネットに接続する部分を「プロバイダ」各社が提供する

という、「二階建て構造」になっていて、それぞれに料金を払う形態になります。そのため、請求書にも「フレッツ光利用料」と、「プロバイダ料」に分かれて掲載されます。

「光コラボレーション」という新しい提供形態

これに対して、最近新しく提供されはじめたのが「光コラボレーション」(「光コラボ」)というサービス形態です。

これは、実際の接続形態としては「フレッツ光」と同じなのですが、

  • 「プロバイダー」が、NTTから「フレッツ光」の回線の卸売りを受け
  • 「プロバイダー」と光回線そのもののとを、一体にして販売する

というものです。

NTTから各社への卸売料金は一定ですが、それを各社が消費者にいくらで販売するかは自由なため、

従来の「フレッツ光」よりも総額料金が安くなっているのが特徴です。

提供会社はこれでもほんのひとにぎり。非常に多くの会社から、いろんな名前の光回線サービスが一斉に発売されましたが、

これら「光コラボ」の会社は、すべて

  • 光回線は「フレッツ光」の設備を使い、
  • 各提供会社が、まるで自分の会社のサービスのように販売する

という形態なのです。

独自回線を使った光回線サーピス

さいごに、「フレッツ光」の設備を使った「光コラボ」ではなく、独自に回線を敷設してインターネット接続サービスを提供する会社があります。

これらのサーピスは、NTTの「フレッツ光」とは根本的に違うサービスです。

各社ごとに異なる、ひかり電話サービス

このように、さまざまなインターネット接続サービスがありますが、

ひかり電話のサービスも、これらの提供会社ごとに別々のサービスとして提供されています。

「ひかり電話」というのは、NTT東西が提供するIP電話サービスの商品名です。各社のサービスは、それぞれに「〇〇光電話」などの名前がついています。

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光回線サービスを他社に乗り換えたら、ひかり電話の電話番号は引き継げる?

さて、ここから本題ですが、

光回線サービスを、今までと違う会社にのりかえたら、ひかり電話のサービスも同時にその会社に乗り換えになります。

携帯電話で言えば、docomoからauに乗り換えたり、Softbankに乗り換えたりするときに「MNP」という手続きで電話番号を移行しますね。

果たして、携帯電話と同じように、固定電話の電話番号も乗り換えられるのでしょうか?

「その電話番号が、最初からひかり電話だったか」が重要

じつは、電話番号の移行は、

  1. 「最初は電電公社やNTTの普通の固定電話だったか」
  2. それとも「その電話番号が、最初からひかり電話だったか」

によって、大きく異なります。

「NTT発番」だった場合、どこに乗り換えても番号移行可能

一番最初にその電話番号をとった時、まだひかり電話ではなく、普通のNTT電話、またはNTTの「INSネット」(ISDN)だった場合は、どの会社のインターネットに乗り換えても、ひかり電話の番号は基本的に移行できます。

※追記 直接の移行はできず、一旦NTTの固定電話に戻す必要があります。その際、「戻す手数料」「戻した後の月額利用料」「再度ひかり電話に戻す手数料」などがかかります。

これを、業界用語で「NTT発番の電話番号」といいます。

「NTT発番」でない場合、「フレッツ光」から初めて「光コラボ」に乗り換える時のみ移行できる

これに対して、最初にその電話番号をとった時、すでに「フレッツ光」の「ひかり電話」、またはその他の電話会社やひかり電話だった場合は、

NTTの「フレッツ光」から「光コラボ」に初めて乗り換える時のみ、電話番号を移行できる

という運用になっています。

  • 「光コラボ」から、別の「光コラボ」への乗り換え
  • その他のひかり電話サービスへの乗り換え

の際は、電話番号は移行できず、まったく新しい電話番号が割り振られてしまうのです。

電話番号を変えたくない場合は、光回線の乗り換えはできない?

地域により、すでに固定電話やISDN回線の申し込みが打ち切られているところもあります。

そうすると、最近取得した電話番号は、すべて最初から「ひかり電話」だった、ということもあります。

徐々にそういったケースが増えており、この場合は、

電話番号を変えたくなければ、インターネット接続を乗り換えるのをあきらめるしかない

ということになります。

本当にそれしかないのでしょうか?

実は、これを「番号移行可能」にするための検討が、今年から開始されているのです。

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2025年から、固定電話の番号も移行可能になる?

2025年には、ひかり電話ではない、従来の「固定電話」を全廃しようという動きが進んでいます。

NTT、固定電話IP移行は24年から 全国一律料金  | 日本経済新聞 2017/4/6

NTTにとって、光回線とは別に従来の固定電話設備を維持することが大きな負担となっている、という観点からです。

そこで、この2025年を画期として、携帯電話番号のMNPと同じように、ひかり電話の電話番号を各社間で自由に移行できるようにしよう、という議論が、今年から開始されているのです。

「双方向番号ポータビリティ」について | 総務省(2017年5月19日) (PDFファイルが開きます)

「『双方向番号ポータビリティ」に係る事業者間の検討状況について』 | 総務省(2017年5月19日) (PDFファイルが開きます)

「双方向」という言葉がありますが、

  • 現在→「片方向」=NTTから他社への一方通行の番号移行はOK
  • 将来→「双方向」=どの会社からどの会社への番号移行もOK

という意味です。

固定電話の番号移行ができないのは、電話番号データベースの移行がまだできあがっておらず、またその移行のための費用負担、接続方法などについて合意がなされていないからだ、ということのようです。

2025年、「双方向番号ポータビリティ」の実現に期待!

「双方向番号ポータビリティ」が実現すれば、インターネット回線の乗り換えはもっと自由になりますね。

東京オリンピックよりさらに5年後ですから、かなり遠い話ではありますが、確実にその方向に向かっているのは間違いないようです。

ひかり電話の番号移行ができない、とお悩みの方は、その時を期待しましょう!

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コメント

  1. どんこびー より:

    はじめまして。Webサイトの表記に誤りがあるようです。
    「NTT発番」だった場合、どこに乗り換えても番号移行可能

    NTT以外の光ファイバー網のIP電話を使っている場合は、たとえ初回払い出しのNTT発番であっても番号ポータビリティは出来ません。
    NTT以外の光ファイバー網とは具体的には、auひかり、j:com netなどです。これらの事業者のIP電話サービスを利用していた場合は、NTT発番の番号であっても番号ポータビリティは出来ません。裏技的に一旦アナログ回線へ戻して、その上でIP電話に申し込む、という説明をされる販売代理店などもいるようですが、消費者側からすれば手続きの煩雑さや契約料のコスト(MDFから部屋までの引き込み工事費含む)を考えると割に合いません。

    • コメントありがとうございます。当方の確認不足かもしれませんが、本文の趣旨は、コメントで言及していただいた「裏技」を使用した場合のことを意図しております。本文にもその旨追記させていただきました。
      裏話をいたしますと、当店の場合、オープン当初にこの目的でNTT固定電話を申し込もうとしたところ、なんとNTTに断られ、強制的にひかり電話にさせられてしまいました。その結果、NURO光やauひかり10Gに乗り換えようにも「現在の番号のままでNTT固定電話に一旦戻す」ことすらできず、困っておりますため、このような記事となりました。
       引き続き正確なところを確認してまいります。ありがとうございました。

  2. Gra より:

    この問題を特に説明しないまま、光コラボなどの新サービス売り込みがNTT本体さんや下請け営業業者などが売り込んできて困ってしまいますね。
    ウチは古くからの電話番号ですが建て替えて、メタル回線は引き込んでおりません。先日も新サービスの売り込みがあったので相談したところ、加入権があっても「メタル戻し工事」を伴わないと電話番号そのままでの移行は出来ませんとNTT本体さんに言われました。
    また電話加入権もあるのですが、ひかり電話などのIP電話利用者であると2年で自動消失するそうで、自己申告で加入権の延長を願い出ないと勝手になくなってしまうそうです。
    古くからの電話番号で商売をしている方や、年寄りの方などは固定電話の番号が変わってしまう可能性がある売り込みは大問題ですよね

    • コメントありがとうございます! 私も加入権なくなった口です。そして教室の電話を引くときなどは、NTTの窓口が「メタルの電話は引けません。フレッツにしてください」などと言って、結局フレッツ発番になってしまいました。こういった問題を置き去りにしたまま、光コラボの代理店がNTTだとかニフティだとかBIGLOBEだとか名乗って電話をかけまくっているのは、大変困った状況だと思います。ひどい例では、代理店と思われる業者がなんだかんだといってリモート接続させて、勝手に申し込みしてしまった例も耳に入っています。これはまた、別に記事で書いていきたいと思います。

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