夏の暑さでパソコンもフリーズするんです。その故障、原因は「熱」ではありませんか?

ほこりだらけの放熱板 パソコンサポート
パソコンサポート
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昨日、関東甲信の梅雨が「正式に」明けまして、すっかり夏になりました。

先月ぐらいから、パソコン教室のまわりでは「パソコンの調子が悪い・・・」という方からのご相談がちらほらと入り始めています。

そう、パソコンは、それまで動いていても、暑くなると急にこわれることがあるんです!

最近パソコンを使っているとよくフリーズする、とか、ある日から急に起動しなくなって困った!という方、その故障、もしかしたら原因は「熱」ではありませんか?

パソコンが進歩しても、変わらない「泣き所」、それは熱!

この20年で、パソコンの性能は劇的にアップしました。画面のサイズだけでもだいたい6倍くらいになり、処理速度はもっと上がっています。

でも、昔から変わらないものが一つあります。それは、「パソコンの中にいくつも扇風機がついている」ということです。

パソコンの心臓部にあたる「CPU」(中央演算装置)という部品があります。この部品は、非常に高速で命令を実行し、計算をするのですが、ここがものすごい熱をもつんです。

ですので、ほとんどのパソコンはここを冷やすために、銅でできた放熱板や、それに風を送るファンがついています。

PCG-11212N マザーボード

モニター一体型のパソコンをあけたところ。右上の、金色の腕のようなものが、熱をみちびく銅製の部品。その右端にある黒っぽい四角いものがCPUです。左側には大きなファンが見えます。(当店修理事例より)

もしもこのファンがなければ、CPUの温度はたちまち触れないくらいの温度(100℃以上)まで上昇します。そして、ある温度に達したところで、CPUは内部の回路が破壊するのを防ぐため、自動的に停止します。パソコンの画面上で見ると「フリーズ」した状態、または、その直後に電源が自動的に切断されます。

ところが、この「過熱してCPUが停止する」現象が、「ファンが回っているのに起こる」ことがあります。

原因は、ファンや放熱用の部品にこびりついた「ホコリ」です。

ほこりだらけの放熱板

CPUの熱を除去する放熱板は、長年使用するとこのようにホコリがたまります

上の写真のような状態ですと、せっかくファンが回っても風がまったく通りませんので、CPUの熱は逃げ場を失ってたまっていきます。気温が低いうちは、それでも自然にあるていど空気中に放熱できるのですが、夏になって暑くなると、あるところで限度を超え、CPUは停止してしまうのです。

熱によるCPUのフリーズ。そのまま無理に動かすと、ダメージが広がります

このように、過熱してCPUがフリーズするような状態になっても、電源を切ってしばらくすると、冷めてきてまたパソコンは動き始めます。このため、「たまたま調子が悪かったのだろう」と、そのまま使い続ける方が多いのです。

ところが、このような状態でパソコンを使っていると、フリーズするごとにダメージが広がっていきます。大切なデータにまでダメージが及ぶ場合があります。

パソコンがハードディスクにデータを書き込むときは、必ずこのCPUの指示で書き込んでいます。では、もしも書き込み中にCPUが熱で止まってしまったらどうなるか? 書き込み中だったデータばかりでなく、その周囲のデータまで破壊してしまうことがあるのです。

また、最近のパソコンではあまりなくなりましたが、少し前のパソコンですと、この熱で止まる限界温度が高めに設定されていたりして、実際にCPU自体に熱によるダメージが及ぶ場合もあります。

そんな場合でも、早めに判断して内部クリーニングをしたり、ハードディスクを取り出したりすれば、大切なデータまでは破壊されずに済む場合もあります。しかし、このような状態で長期間使用し、限界まで無理をさせた上で起動しなくなったパソコンの場合、ハードディスクまで致命的なダメージが及んでしまうことがあるのです。

自分では分解掃除が困難な、ノートパソコン/スリム型パソコン

さて、そんな場合にどう対処したらよいのか、ということなのですが、パソコンを自分で分解して、ファンや放熱板を取り出し、掃除機で掃除すれば改善します。

もちろん、ファンのモーター自体が故障していたりすると、交換しなければどうしようもないのですが、掃除は普通の掃除機にブラシ付きのノズルをつければ十分です。エアーダスターでは、吸い込んで取るべきホコリが逆に奥に入ってしまいますので、おすすめできません。

掃除機できれいにした放熱板です

掃除機できれいにした放熱板です

ところが、ここでもう一つやっかいな問題があります。ノートパソコンや、液晶一体型のスリムパソコンだと、自分で分解するのが非常に難しいのです。

いわゆる「タワー型」の、筐体の大きなパソコンですと、本体をよく見てネジを数か所はずせば、意外とあっさりケースのフタははずれます。そのあと、拡張ボードがあれば取り外す必要がありますが、特に拡張をされていない場合は、そのまますぐにCPUファンが見える場合が多いのです。あとは、ファンの周囲のネジさえはずせば、問題の放熱板が姿を現します。

ところが、特にノートパソコンの場合、まず外す必要のあるネジの本数が非常に多いです。隠れていて、普通に見たのでは分からないネジもあります。また、ネジを全部はずしても、本体全体のさまざまな場所に「ツメ」がひっかかって止まっているため、なかなか本体が開きません。

さらに本体が開いたとしても、本当に狭い空間に空気の通り道が作ってあるため、ホコリのたまり方も激しく、さまざまな場所にたまっています。これを全部除去しなければならないのです。

可能であれば、故障する前にやった方がいい内部清掃

ノートパソコンは小さくて使い勝手がよいことから、パソコンを持ち歩かない方も、かなりの割合でノート型を使われていると思います。小さくてよいのですが、いま申し上げたように、とにかくホコリがたまりやすく、そして掃除がしにくいのがノートパソコンの特徴です。

最近のCPUは、放熱量自体が若干少なくなっていますので、経年によってホコリがたまっても、致命的な放熱不良はおきにくくはなっています。それでも、大きなデスクトップパソコンに比べれば、熱のトラブルが起きやすいことに違いはありません。

理想は年に一回、夏がくる前に内部清掃すればバッチリなのですが、なかなかそうもいきません。ですので、大体3年から5年たったノートパソコンは、内部のクリーニングができれば、延命できる可能性があります。

ですが、ご自分で開けるのは年々困難になりつつあります。

もし「内部清掃やってみよう!」と思われた場合、注意点として

「無理にあけないでください」

通常は、ネジが全部はずれていれば、マイナスドライバーで少し隙間をあければ「パチン」と音がして開くものです。少し力を加えてもあかないときは、なにかネジがはずれていない箇所があるとお考えください。

また、「開けると元にもどせない」ような組付け方になっている場合もあります。慎重に確認しながら開ければ大丈夫なんですけども、ガバッ!と開けてしまって、気づいたら「あれ、これどこについていたんだっけ…」ということもあります。

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フリーズしすぎて起動しなくなったらデータを救出するしかありません

暑さでフリーズを繰り返していると、しまいには起動しなくなることもあります。

起動しなくなってしまったら、仕方がないので内部のハードディスクをとりはずしてデータを救出する作業を行います。

OneDriveやGoogle Driveに同期してあるデータは、わざわざ救出しなくてもサインインすれば戻ってくるので、この点では、やはりクラウドサービスの利用というのはメリットがあります。

※当店で救出作業をする場合は、通常は工賃5,500円+ハードディスクケースの実費(1500円程度)となります。困難なケースは追加料金が発生したり、専門業者をご紹介する場合もございます。

救出したHDD

起動しなくなったパソコンのハードディスクを救出して、外付けハードディスクとして読み込めるようにできます

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