【NEW】FOM出版PowerPoint365対応テキスト 9月21日発売予定と発表
当教室では、最新バージョンMOS365に対応したレッスンも行います。
当教室での受験は下記よりお申込みいただけます。

最新バージョンの「MOS 365」は、早いもので、開始からまもなく半年になろうとしています。
米国の試験提供元Certiportには、「Microsoft 365 Apps」という名称で、掲載されており、当店ではこちらも参考に見ています。
どんな試験なのか、これからのMOS(Microsoft Office Specialist)はどうなるのか。公式サイトにも掲載されましたので、分かっていることを順次アップデートして掲載していきます。
米国Certiportのニュースレターはこちらから購読することができます。
MOSの新バージョン 日本での名称は「MOS 365」に
新しい試験の名称は、米国では「Microsoft 365 Apps」となっています。
日本の公式サイトでは「MOS 365」の名称となりました。
MOS 365は”同一バージョン内で継続的に更新”
今までMOSの試験は、2010 2013 2016 2019と、3年ごとに試験そのものが新しいバージョンに更新されてきました。
それが今後は、同じMOS 365というバージョンの中で、内容が時々更新される、という形式になるようです。
つまり、MOS 2016、MOS 2016の配信が停止されると、MOSの試験はMOS 365一バージョンのみとなる、ということになります。
どういう更新方法・頻度になるかは、まだよく分かっていないのですが、米国Certiportから、以前送ってきたニュースレターの表記はこのようになっていました。
「バッジと認定証には、認定を受けた年が反映され」「新バージョンでは、将来のバージョン(Office 2024 など)に対応するビルドを含め、#2202 以降のすべての新しいビルドがサポートされます。」だそうです。
これはあくまで当店の予想ですが、今後、1年~2年の短い周期で試験内容が更新され、「特定の日付より後の試験日には新しい試験範囲が適用される」、というようなイメージで想定しています。
2022年6月30日、MOS365&2019は「MOS2019」に改称されました
今まで、私たちは最新バージョンのMOSを「MOS 365&2019」と呼称してきましたけれども、「MOS2019」に改称されました。
米国Certiportの表現では
「8月から公開されるMicrosoft 365 Apps試験との混乱を避けるとともに、それぞれの試験セットで対象となる機能セットを明確にすることを目的」
だそうです。
米国では、365バージョンの全試験が開始されています
さきほども掲載したこちらのページ
によれば、米国では、すべての科目の試験が、すでに実施されているようです。
Certiport公式YouTubeに、新バージョンの紹介動画が掲載されています。ここに、新バージョンに込められたMicrosoftの意図が述べられています。
- Office 2010、2013、2016、2019とバージョンが進む中で、サブスクリプションのMicrosoft365(当時はOffice365)はまだ、十分に普及していなかった
- MOSの試験は、社会で広く使われているバージョンを対象とすべきだという考え方
- Office2021になって、Microsoft365のサブスクリプションが十分に普及したことから、試験もMicrosoft365バージョンとして統合することにした
- 新バージョンにはAccessが含まれていない。代替として、Power BIに注目してもらいたい
- 今後は3年ごとの更新はないが、Microsoftと連携して、つねに最新の状態を保つ
- 試験形式は、ほぼMOS2019のものを踏襲すると思われることが、示されています。
実際に操作をおこなって採点する「パフォーマンスベース試験」
マルチプロジェクト(ひとつの試験に複数のプロジェクトが含まれる)
試験時間は50分 - 新バージョンでは認定証は郵送されない。
- 旧バージョン2019の合格者も、少なくとも一つの科目で365Appsを取得すれば、365AppsのAssociate/Expert称号を取得できる
※Certiport担当者の発言ですが、ほぼ同様の内容が日本公式より発表ずみです。 - Outlookには「新しいアプローチを採用している」ため、試験開始日程の発表はもう少し先になる
新バージョンではAccessの試験がない
いまの動画でも言われていましたが、MOS 365では、Accessの試験が廃止されました。
デスクトップベースのデータベースアプリの軸足が、Power BIに移行したということみたいですね。
日本での試験開始予定について(Certiportサイト掲載情報)
【8/27更新】
日本での開始予定としては、米国Certiportサイトには、現時点で次のように記載されています。
- 2023年4月18日にExcel(開始済み)
- 2023年6月8日にPowerPoint(公表済み)
- 9月にWord
- 第4四半期にExcel Expert
- 第4四半期にWord Expert
と記載されています。
PowerPoint開始時点では、Wordは8月と書いてあったのですが、少しのびたようです。
オデッセイ・コミュニケーションズの公式サイトには「秋」「冬」となっており、実際には、これより遅れることもあり得ます。
多くの方が受験するのは、それからさらに、対策テキストが発売された後になるかと思います。Excelが夏ごろでしょうか。
MOS 365の「称号」はMOS 2019とほぼ同じ
次に、MOS複数科目を取得することで獲得できる「称号」をみていきます。
Associate称号
以下の4科目から任意の3科目
- Excel Associate
- Word Associate
- Outlook Associate
- PowerPoint Associate
Expert称号
※MOS 2019より前のバージョンでは Master と呼ばれていた称号です
Associate称号に加えて、以下の2科目
- Word Expert
- Excel Expert
を取得すると、Expertという称号が手に入ります。
MOS Accessは、新バージョンでは実施されないため、条件からははずれています。
MOS 2019とMOS 365混合でAssociateやExpert称号を取得可能
MOS公式サイトによりますと、
MOS 365のAssociate認定、Expert認定には、MOS 2019の科目も認定基準に含まれます。
MOS公式サイト「MOS365試験概要」より
例えば、MOS 2019でWordとPowerPointを取得済みの場合、新たにMOS 365でExcelを取得するとAssociateに認定されます。
これまでは、前のバージョンで数科目取得していても、新バージョンで称号を取得するためには、全科目を新バージョンで受け直さなければなりませんでした。
これが今回変わり、MOS365とMOS2019の混在に限り、称号取得の条件として認められる、ということです。
※米国Certiportのニュースレターでは、MOS2019取得日が2022年7月1日より前か以後かで、混在条件が変わるような記載がありましたが、日本公式サイトではそのような記載はありません。
新バージョンの出題範囲が公開 Excelには新関数も登場
日本の公式サイトにも、出題範囲が公開されました。
科目ごとに、2019バージョンと比較してどう変わったか、分析をすすめています。
全体的に、Excelへの追加項目が多いです。
その他の科目はそれほど変わっていません。Wordの資料文献・引用文献が、Expertに移動したくらいです。
下記の分析は、すべて、上記のページ内掲載のPDFを当店で分析したものです。
「MOS 2019」までの各試験の、出題範囲は、こちらに掲載されています。試験名をクリック後のページで「試験範囲」のPDFをご覧ください。
Excel 365 出題範囲
- 【新規】オンラインソースからデータをインポートする
- 【新規】コメントとメモを管理する
- 【新規】RANDBETWEEN() 関数と SEQUENCE() 関数を使用して数値データを生成する
- 【新規】複数のシートをグループ化して書式設定する
- (削除)テーブルに名前を付ける→その他の項目に含まれる可能性があります
- 【変更】数式内で構造化参照を使用する
※2019では「数式内で名前付き範囲と名前付きテーブルを使用する」なので、書き方が変わっただけで、同じことをいっているかもしれません - 【新規】SORT関数を使ってデータを並べ替える
- 【新規】UNIQUE関数を使って一意の値を取得する
Excel 365 Appsは、COUNTIF/SUMIFの復活こそありませんでしたが、最新のExcelで話題の関数が2つ追加されています。また、RANDBETWEEN関数がここにきて試験範囲に入るのは興味深いです。もっと使えってことなんでしょうね。
Word 365出題範囲
- (削除)資料文献を作成する、変更する
- (削除)引用文献を挿入する
- (削除)参考文献一覧を挿入する
- 【新規】アイコンを挿入する
- 【新規】変更履歴をロックする、ロックを解除する
Wordの試験範囲は、資料文献・引用文献に関する項目が大きく削除されていました。(Word Expertの方に移動したようです)
これが無いとかなり難易度が下がるのではないでしょうか。
一方、脚注、文末脚注、目次に関する項目は、Accosiateに残りました。こちらは、学習しないといけません。
PowerPoint 365 出題範囲
- 【追加】SmartArt を箇条書きに、箇条書きを SmartArt に変換する
(下線部分があらたに範囲とされたようです) - (削除)カラー、グレースケール、白黒で印刷する
- (他の項目に合併か)
画面切り替えの効果の継続時間を設定する
画面切り替えの開始と終了のオプションを設定する
※特段変わったというよりも、「画面切り替えの効果を設定する」が「画面切り替えの効果やタイミングを設定する」と変わっており、こちらに合併されたと思います。 - (表現の変更)
(例)スライドの順番を変更する→スライドやセクションの順番を変更する
(例)テキストに組み込みスタイルを適用する→テキストに書式設定やスタイルを適用する
(例)図形を挿入する、変更する→グラフィック要素を挿入する
(例)図形、画像、テキストボックスを並べ替える→スライドのコンテンツを並べ替える
(例)アニメーションの効果を設定する→アニメーションの効果とタイミングを設定する
※変わったというよりも、より明確に表現した感じがします。
PowerPointの試験範囲は、表現の変更や、項目の改廃が少しありましたが、全体的には特に変わっていないという印象です。MOS2019になるときに、セクションや3Dモデルなど大幅に拡張されましたが、ほぼそのまま踏襲しているのではないかと思います。
Excel Expert 365 出題範囲
- 【新規】RANDARRAY()関数を使って数値データを生成する
- 【関数追加】ネスト関数を使って論理演算を行う (IF()、IFS()、SWITCH()、SUMIF()、AVERAGEIF()、COUNTIF()、SUMIFS()、AVERAGEIFS()、COUNTIFS()、MAXIFS()、MINIFS()、AND()、OR()、NOT() 、LET()関数を含む)
※なんと話題のLET()関数が追加されています! - 【関数追加】XLOOKUP()、VLOOKUP()、HLOOKUP()、MATCH()、 INDEX() 関数を使ってデータを検索する
※XLOOKUP()関数が追加。これは順当なところですね。VLOOKUP,HLOOKUPも削除はされていないようです。 - 【新規】FILTER()関数を使ってデータを抽出する
- 【新規】SORTBY()関数を使ってデータを並べ替える
- 【表現変更】(ピボットテーブル)値フィールドの設定を変更する
※2019では「データを書式設定する」ですが、これは単なる表現の変更ではないかと思います。 - (削除)コメントを管理する
- (削除)編集言語や表示言語を設定する
- (削除)言語(日本語)に特有の機能を使用する
- (削除)箱ひげ図、組み合わせ、ファンネル、ヒストグラム、
マップ、サンバースト、ウォーターフォールなどのグラフを作成する、変更する
※マップグラフのみ削除されていました
Excel Expertにも、新関数がけっこう入りました。LET()関数が早々に入ってきたのはちょっと驚きです。使えということでしょう。
LAMBDA()関数は入っていないようです。
Word Expert 365 出題範囲
- (新規)資料文献を作成する、変更する
- (新規)引用文献を挿入する
- (新規)文献目録を挿入する
- (表現変更)スタイルを作成する
- (表現変更)スタイルを編集する
資料文献・引用文献に関連する項目が、Word AssociateからExpertに引っ越ししたようです。
試験対策テキスト発売状況
FOM出版/Excel 365対応テキスト 7月27日発売
定番のFOM出版テキスト、まずExcel 365対策テキストが発売されました。
「MOS Excel 365 対策テキスト&問題集」 定価2,310円(税込)だそうです。
FOM出版/PowerPoint 365対応テキストは9月21発売と発表
PowerPoint 365対応テキストは、9月21日発売となるようです。
MOS2019の時は、Excel→Wordという発売順だったのですが、MOS 365では、試験開始の順番と同じように、Excel→PowerPointという発売順になるようです。
「MOS365&2019」と表記のテキストは「MOS2019」対応なのでご注意
FOM出版も注意書きをつけてくださっていますが、試験バージョンとテキストの対応についてご注意点があります。当店試験申し込みページにも表示しているものです。

「MOS2019」の試験は、開始当時は「MOS 365&2019」という名称でした。
このため、「MOS2019」の試験範囲に対応するテキストは「MOS 365&2019」というタイトルで発売され、現在もこのタイトルで書店に並んでいます。
ですが、これは最新バージョン「MOS365」の試験範囲に対応したテキストではありません。
テキスト選択や、試験申し込み時のバージョン選択にあたっては、くれぐれもご注意ください。
日経BP社がExcel365、Word365対策テキストを発売
日経BP社からは、試験開始前の段階でExcel365の対策テキストが発売されました。
現在はWord365対策テキストも発売されています。
MOS対策テキストExcel 365 1,540円(税込)

MOS対策テキストWord 365 1,540円(税込)

日経BP社のMOS対策テキストは
- 「MOS対策テキスト」という名前→模擬試験がついてない
- 「MOS攻略問題集」という名前→模擬試験がついている
というふうになっていまして、今回発売のテキストは模擬試験なしです。
ただし、「体験版」として、1回分の模擬試験がダウンロードできるようになっています。
オデッセイ コミュニケーションズの動画教材
また、試験提供元・オデッセイ コミュニケーションズより、動画教材が発売されています。
一本4時間、購入後視聴可能期間は30日で、5月末までキャンペーン価格550円だそうです。
はやばやと教材も発売。MOS2019教材と組み合わせて合格可能!?
試験範囲が試験開始後に公開された、という状況で、ちょっとバタバタ感がありましたが、日本での情報リリースは以前よりずいぶん早いペースで、事前にしっかりと試験範囲も確認できたと思います。
教材の発売も、模擬試験こそ発売されていないものの、オデッセイコミュニケーションズからも動画教材が出ました。
MOS2019とミックスでも称号が取れますので、あわてて新バージョンを受けることもありませんが、MOS2019の教材と、発売済みのMOS365教材を組み合わせれば、十分にMOS365で合格可能なのではないかと思います。
今後は、MOS 365という同一バージョン内での更新となることもあり、試験範囲の更新サイクルも早くなることが見込まれます。
以前のように、バージョン対応の模擬試験の発売を待つ、ということではなく、新バージョンでも新しい範囲の学習をおぎなって、早期に受験して大丈夫、というイメージに変わっていくのかもしれません。
今後、追加の情報が入りましたら、加筆していきます。
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