教室でMOS Excel 2016 スペシャリストの受験のため、仕上げをしている受講生の方がいらっしゃいます。
ここ一週間ほど、関数のことで、壁にぶちあたって苦労されていたのですが(^-^;
昨日のレッスンでは、ちゃんと「〇」がとれるようになりました!!
ご本人も、インストラクターも、よかったよかった、と胸をなでおろしているところです。
→そして本番試験も、関数の部分は満点!! もちろん合格されました!!
そのスランプを乗り越えた方から、何度も出てきた言葉がこちら。
「あのたまご焼きの話がよかった」
そう、エクセルの関数を使えるようになるために、
なぜか「たまご焼き」の話がよかった、とおっしゃるんです。
というわけで、今日はこの、「たまご焼きの話」をしていきたいと思います。
エクセルだけでなく、まあ「プログラミング全般」の入り口として、たぶん役立つのではないかなぁ? と思います。
「ちょっとさ、たまご焼き、焼いてくれない?」
あなたなら、たぶん焼けますよね?
例えば、誰かがあなたにこう言ったとします。
「ちょっとさ、たまご焼き、焼いてくれない?」
いかがですか?
きっとあなたは、フライパンを手にキッチンに向かい、たまご焼きを作ることができると思います。
エクセルは、それじゃたまご焼き、焼けないんです!
ところが、エクセルにはそんなことできません。
「ちょっとさ、エクセルちゃん、たまご焼き、焼いてくれない?」
そうだよねぇ……君にはちょっと難しかったかな……
そう、エクセルは有能で高速で、すごいことができるように言われてますけど、
あなたには簡単にできることが、まったくできないのです。
じゃあどうやったら、エクセルにたまご焼きが焼けるか。
エクセルにたまご焼きを焼かせるには、こんなふうに指示するんです。
=フライパン(置く,コンロ(右側))
=コンロ(右側,火をつける)
=たまご(冷蔵庫,上の段,出す,1個)
=たまご(割る,フライパンの中)
=コンロ(右側,中火,30秒)
=コンロ(右側,弱火,止めるまで)
こんなふうに、「たまごの個数」から「コンロのどっち側」まで、手取り足取り指示しないと、エクセルって動かないんです。
実際のエクセルではこんな感じです
実際はこんな感じです。例えばこの問題。
エクセルなら、合計点のところをまとめてバッと判断して、合格・不合格を一気に表示できるんじゃない?
なんかそんな、まとめて一気にできる関数なかったっけ??
ほら、「たまご焼き、焼いといて!」みたいな!
といって、「範囲」が指定できるCOUNTIFとか、AVERAGEIFとか、そういった関数ばかり想像していると、この問題はいつまでたっても正解になりません。
実際にエクセルにやらせる作業は、もっともっと細かくて、
F4セルの「327」→280以上→G4セルは「合格」
F5セルの「265」→280未満→G5セルは「不合格」
・・・以下、いちばん下までくり返し
ということで、一個一個の合計点を、ちまちまちまちまちま……IF関数で判断していかなくちゃならないんです。
ということで、正解はこちらです。
「パッとたまご焼きを焼く関数」なんて、ないんです。
このように、
「たまご焼き焼いといて!」ってエクセルに伝えようとして、
「たまご焼きを焼く関数を必死で探す」
という「落とし穴」にはまってしまう人が、とても多いのです。
これは、パソコンスクールやテキストの「教え方」にも問題があります。
関数を使えるようになるために、「この関数はこういう関数だよ」ということばかり考えさせるレッスンが、とても多いのです。
すると、学んだ方は、
「エクセルには、作業ごとに適した関数が用意されていて、それを選べばいい」という大きな誤解をしてしまうことがあります。
エクセルにたまご焼きを作らせる、「考え方」を身に付けよう
このような誤解から抜け出す学習法を、別記事で詳しく解説しています。
【MOS対策のヒント】IF関数とか、COUNTIF関数とか、もう何がなんだか分からなくなっちゃった時の学習法
なんだか、勉強してもしても関数が使えるようにならない、という気がしている方は、ぜひご一読ください!
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